放課後のサイエンス

第0回:Blog執筆環境をVibe Codingで構築したら、『衝撃』5分で完了した件

March 14, 2026 | 0 Minute Read


LLMとKGの融合によりワクワク開発を取り戻す図

1. 導入:数週間の試行錯誤を数分の対話へ

新しいPCを購入しました。最初に取り組むべきは、約1年前に構築したこのブログ執筆環境の再現です。

前回の構築時は、ネット上の散在する断片的な情報をつなぎ合わせ、自分の環境に適応させるまでに多大な時間を要しました。実運用に漕ぎ着けるまで、実に2週間以上の月日が流れていたと記憶しています。

今回の新シリーズでは「Vibe Coding」をテーマに掲げています。ならば、その足場となる環境構築自体もAIとの共創によって進めるべきだと考えました。

「Vibe Coding」という言葉は、まだ聞き慣れないかもしれませんが、私が定義は、「AIと対話しながら、自身の直感と地検が求める最適解を、その場で実装させていくプロセス」のことです。

結論を言えば、このアプローチにより環境構築は実質5分程度で完了しました。


2. 実践ドキュメント:AIに「丸投げ」したみた

2-1. 最初のプロンプト

今回構築したのは、GitHub Pagesでブログを公開するためのRuby/Jekyll環境です。自作のブログ環境は自由度が高い反面、セットアップの情報が古かったり環境依存のエラーが出やすかったりするのがなんでんです。また、Windows環境におけるRubyのセットアップは、時に依存関係の複雑さに悩まされることが知られています。

Cursor (Gemini API)に入力したプロンプロト:

```
「このWindows 11環境でJekyllブログを動かしたいです。現在はRubyがインストールされておらず、bundleコマンドも使えません。wingetを使用してRuby (with Devkit)をインストールし、環境変数の反映から bundle install が完了するまでの手順を提案、または実行してください。材料研究者が自分のPCで再現できるような、最もシンプルで確実なWindowsネイティブな方法でお願いします。」
```

2-2. 自分専用の「セットアップ手順書」が自動生成される

驚いたのが、Geminiがいきなり WINDOWS-JEKYLL-SETUP.md という独自のファイルを作成し始めたことです。

これまでは、誰かが自分の備忘録として残した「私の環境では動いたが、あなたの環境でうごくかは不明」なブログ記事を継ぎ接ぎして、必死に「自分の正解」を探していました。

しかし、AIは「私のWindows11環境」と「私の目的」を理解し、その場で私専用の、wingetのみを使う最短手順書を書き上げたのです。

2-3. 最大の壁「パス通しエラー」との遭遇

順調に進んでいたかに見えましたが、プレビューコマンドbundle exec jekyll serveをたたくと、ここでお約束のエラーが帰ってきました。

bundle : 用語 'bundle' は...認識されません

今までの私なら、ここでエラーメッセージを検索し、無数の掲示板をさまよって数時間を溶かしていました。しかし、今回は、エラーをそのままCursorのチャットに投げ込むだけで解決しました。

Geminiは原因が、環境変数Pathが反映されていないことだと正確に見抜き、解決策として、「今すぎこのターミナルだけで治す暫定策」と「今後ずっと有効にする恒久策」の両方を提示しました。

指示通り「恒久策」を実施したところ、すっと「プレビュー画面」が現れました。

3. クライマックス(オチ)

ここまでの所要時間は5分程度。ついに第1回ブログのプレビューが表示されました。

「なんと、ブログ冒頭の画像が表示されていない!」

ブログの画像が表示されていないので原因を調べて。画像のアドレスが間違っている可能性が高いと思う。

Geminiの回答は、

  • 画像のファイル名の”L”と”K”が入れ替わっているタイポを発見

  • 過去のブログ記事とのパス指定の整合性をチェックし、正しいディレクトリ構造へ自動修正

もはや、デバック処理までAIに任せられる時代なのです。

4. 結び:本来やりたかったことに最短距離で

私たち材料研究者にとって、PCの環境構築は「手段」であって「目的」ではありません。しかし、これまでは、その「手段」のために、多くの時間と労力を割いてきました。

これからは、AIを伴走者とすることで、「本来やりたかったこと」に最短距離でたどり着けるようになりました。

私にとって今回の環境構築は、まさにこれから始まる「知識の構造化」に必要な準備をダッシュでやり終えたことになります。